呉式太極拳教室「太極の小径」ができるまで

「100歳まで自分の足で歩ける」身体を作るための呉式太極拳教室、「太極の小径」開設までの物語です

まずは自己紹介です ー 日本での教室開設を決めた理由

せっかくシンガポール太極拳を学んでいるんだから、シンガポールで教室を開くのもよいかもしれない、と思ったことがないわけではありません。でも、無理だという結論に辿り着きました。

 

私が学んでいるのは、「伝統」太極拳。一番最初に思ったのは、外国人から自分の文化の伝統を学びたいと思う人はいないだろうということ。日本の伝統文化を日本人以外の人から学ぶのに抵抗を感じる人は少なくないと思います。

 

外国からいらした方で日本の伝統文化を継承できるぐらい頑張られている方は、日本に対する理解が日本人並み、あるいはそれ以上に深いなっているのだと思います。日本に完全に住み着いて、言葉も自由に操れる、そんな方なのではないかと想像します。

 

まず、永住の場所ですが、私の場合、ビザの関係でシンガポールに永住することは諦めています。なので、この地に骨を埋めるという覚悟ができません。永住権の申請を2度ほど行ったのですが、いずれも却下されたため、もうこれ以上追いかけることはやめました。

 

言葉の問題も大きいです。中国語がきちんと話せもしないで、中国伝統文化を継承するなんてあり得ない話だと思います。シンガポールは、多くの場合英語で話が通じてしまい、中国語を話す機会がそれほど多くありません。中国語の習得は何度も試みましたが、太極拳で学ばなければいけないことも多いため、これも追い求めるのをやめました。今は、資料がしっかり読めればよいということで、読解の練習だけを続けています。

 

そんなわけで伝統文化としての太極拳継承を諦めたのと同時に、シンガポールでの教室開設、という可能性も否定しました。シンガポールで駐在の日本人の方々を相手に教室を行うという選択肢もないわけではないのですが、駐在の方々は数年で帰国もしくは移転してしまうため、じっくり教えることはできないため、これも難しいと考えました。

 

シンガポール以外の海外で教える可能性も考えました。マレーシアは中華系の方がたくさん住んでいるので、シンガポールと同じ理由でボツ。インドネシアもマレーシアほどではありませんが、同じ理由に加えて、現地の言葉ができないため、ダメ。タイは、タイ語で教えることができなければダメ。タイは前回就労ビザをとった時も結構苦労しました。

 

こんな書き方をすると、日本で教えるのは消去法で決めたのかと思われるかもしれません。でも、積極的な理由もあるのです。日本は世界で最も高齢化の進んだ国。高齢化社会に対する準備、サポートを提供するには最も適した国です。

 

ちょうど今持っている就労ビザが後1年半で切れることになっています。今までなんとか工夫して延長を図ってきました。今回もコロナを理由にしてもう一年ぐらい延長をすることはできるのではないかと思っています。

 

あと1年半で全てのことが学び切れると思っているわけではありません。でも、ビザのこと、資金のこと等々を考えるとそろそろ限界かな、って思い始めたのが去年の年末。そこでちょっとした事件が起きました。

 

続きは次回に。

 

 

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